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2020-12-29

ウッドデッキ施工の素材と価格について

ウッドデッキ施工例

セランガンバツ材ウッドデッキ

川崎市D様邸セランガンバツ材ウッドデッキ_1

D様邸ウッドデッキ_2

大和市S様邸セランガンバツ材ウッドデッキ

ウッドデッキは近年庭に欠かせない空間の一つになっています。庭よりも開放的なウッドデッキを庭全体に広げ、室内のように外で暮らせるので、庭空間を考える際、ウッドデッキをまず作り、そこからの景色を考える事が多くなっています。業者もウッドデッキ専門で商売している方もいるほどです。

正直なところ、ウッドデッキ専門で商売されている方と価格で競うと我々庭師がつくると割高になってしまうので、値段で見る場合はデッキ専門でやられている方を探す事をお勧めします。ただ庭や植栽などまとめて頼む場合は庭師に頼んだほうが安くなる場合もあるので、検討が必要です。

ウッドデッキに関して言うと、知っておくべきポイントは次の3つです。

1.材料と価格

2.デザイン

3.メンテナンス

材料と価格

ウッドデッキの材料はハードウッドとソフトウッドの2種類に分かれます。言葉の通り、材質が固いか柔らかいかの違いですが、柔らかいと耐久性が劣り、固いと虫食いなどが起きにくいので耐久性が高いという事になります。

また、耐久性のいい材料ほど高く、すぐに朽ちてしまう材料ほど安いです。

ハードウッドの代表として、イペ材やウリン材は耐久性が高く、ソリや曲がりが少ないのでウッドデッキの中でも高級材として扱われています。ただ、値段が普通の材より1・5倍ほど高いので、広い面積をウッドデッキにする場合、材料費だけでも高額になってしまいます。

またソフトウッドの代表として、ウエスタンレッドシダーやSPF材はやわらかく切断や加工が楽にできるので、おすすめですが、やはりハードウッドに比べると耐久性に乏しく、メンテナンスが必要になってきます。

また、材料のそり、曲がりがあり、水にぬらすとそってしまい、施工で手間取ることが多いです。余計に材料を揃えておかないと心配なので、あまりの材も見積に入れざるをえません。

値段を気にしない方はイペ材やウリン材をお勧めします。木目や木らしさを求める人にはサイプレス材(ハードウッド)やウエスタンレッドシダーをお勧めします。

私の個人的なお勧めは価格と耐久性を兼ね備えたセランガンバツ材です。価格もイペ材ほど高くない割に耐久性に優れていて、木のぬくもりも感じられる材です。

【イペ材】

イペ材

 

 

デザイン

デザインもまず板を縦に張るのか、横に張るのかでイメージもだいぶ変わってきます。縦張りは和風の印象があり、縁台でも縦張りのほうが格式高いといわれています。

一方、横張りは洋風のイメージがあり、庭を洋風にしたい場合は横にしたほうが合います。

材料の観点からするとウエスタンレッドシダーのようなすこし曲がりがある木だと横張りにすると材を長く使う事になるので、ゆがみが目立ち、目地が広くなったり、狭くなってしまう場合があります。

縦張りだと材料を使う長さが比較的短いのでゆがみを気にせずに張る事ができます。またシンプルに見えるので私は縦張りが個人的におすすめです。

また、板と板の間の目地も広すぎず狭すぎずいい間隔でならべるとおしゃれに見えます。

5ミリくらいがベストではないかと思います。

パーゴラや洗濯の物干し竿なども床柱を上に延長して造る事もできます。上に藤やバラを這わせて洋風な雰囲気にするのもいいと思います。

柔らかい木材であれば、加工が比較的に楽なので、四角にこだわらず、円形のデッキがつくれたり、自由度が増します。その場にあった自由なデザインができるので、最初からあまりウッドデッキはこうだという固定観念を持たずに考えるのもいいかと思います。

 

【パーゴラ】

パーゴラ

 

 

メンテナンス

どの材を使ってもあまざらしの部分はどうしても劣化してきます。そこで、塗料を1年に一回ほどはご自身で塗っていただくか業者についでに頼む事をお勧めいたします。

私はホームセンターで売っているキシラデコールをよく使っていますが、OSMOという塗料もいいそうです。年末の大掃除と一緒にウッドデッキも1年に一度メンテナンスすることで、劣化が目立たなくなり、材の持ちも良くなります。 庭師に頼む場合は、年末の植栽管理の時についでに塗装してもらう事をお勧めします。

 

まとめ

ウッドデッキ単体で依頼する場合、どこに頼んでもそれなりのクオリティーでやってもらえます。ウッドデッキ専門で商売している業者のほうが手早く、比較的安く済むと思うので、値段で考える場合は専門業者をお勧めします。

ただし、我々庭師は庭師なりの感性があり、庭全体としてのバランスを総合的に考えたうえで、ウッドデッキの寸法やデザインを決めて着工するので、全体の空間設計に重点を置くお客様には我々庭師に依頼頂いたほうが、全体的に見て、よい空間が出来上がる事は間違いありません。

全体的に考えて、ウッドデッキのようなきれいすぎる材よりも自然ぽさをもっと出したいと思うときもあるので、そのようなときは、枕木や丸太のような材をあえて使うときもあるし、石をデッキの中にアクセントでいれたり、板を名栗仕上げする事もあります。その時々でデザインを変えられるのが我々庭師に頼む一番の利点だと私は思います。

どのようなデザインにするかなどは結局のところお客様次第なので、シンプルにウッドデッキをご依頼されるお客様に対しては、ソフトウッドより耐久性があるハードウッドをお勧めします。また価格が気になる方は「ウッドデッキ平米単価」で調べると大体の価格がわかるのでぜひ調べて頂きたいです。

 

 

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